2018年W杯準々決勝 ブラジル – ベルギー / 新戦術が功を奏してベルギーが勝利

2018-07-10

決勝トーナメント1回戦で2点差をひっくり返して、逆転で日本を破り、ベスト8に進出したベルギーは、メキシコを破った優勝候補ブラジルと対戦。W杯本戦では、2002年のW杯以来で、その試合では互角な試合を演じながらも、終盤に2失点を食らい敗戦。16年ぶりの対戦になります。

スターティングメンバー

ベルギーは日本戦で途中出場のフェライニ、シャドリが先発で出場。メルテンス、カラスコがベンチスタート。予想フォーメーションは3-4-3。ブラジルは、メキシコ戦で累積警告で出場停止になったMFカゼミーロに代わり、マンチェスター・シティのフェルナンジーニョが先発出場になりました。

ハイライト

ブラジルの裏をかいた戦術変更で優位に

試合が始まるとベルギーが、予想フォーメーションと異なります。最終ラインはCBがコンパニとアルデルヴァイレルトのコンビ、左SBがヴェルトンゲン、右SBがムニエ、3センターは、フェライニ、ヴィツェル、シャドリ、3トップが、中央にデ・ブライネ、右にルカク、左にアザールという、ロベルト・マルティネス監督が就任して以来、初めて行う形になりました。

立ち上がりはブラジルがベルギーのゴールを脅かすものの、両ウイングのネイマール、ウィリアンに対しては、両サイドバックと両インサイドハーフの2人が挟み込むような形で対応し、こぼれ球をCBとアンカーのヴィツェルがカバー。コーナーキックからポストを弾く場面はあったものの、ベルギーの守備陣は冷静に対応していました。

攻撃陣もいつもと形は異なり、ルカクがマルセロに、アザールがファグネルにつくような形に。ルカクとアザールへの対応に、ブラジルの両CBが引っ張られ、中央のフリーになりやすくなり、徐々にベルギーがロングカウンターから試合を優位に進める展開になります。

13分、左からのコーナーキック。シャドリがニアに蹴ったボールを、コンパニが後ろにすらすと、背後のフェルナンジーニョの側頭部にあたってしまい、オウンゴールでベルギーが先制。

これで更に攻撃の人数を増やしてブラジルが攻めてくるも、ベルギーが立ち上がりよりも落ち着いた守備で対応。ネイマールにボールを集められるものの、ムニエとフェライニが挟み込むような形で封じ込めます。

31分、ブラジルの攻撃を止めたベルギーが、右のハーフスペースに入っていたルカクにパス。ルカクがドリブルでセンターライン近くまで運ぶと、右に開いていたデ・ブライネにパス。デ・ブライネがバイタルエリアまで持ち運びミドルシュートを決めて、ベルギーが2点目を奪取します。中央を突き進むルカクとアザールにブラジル守備陣が引っ張られ、右サイドで空いていたデ・ブライネがカウンター攻撃を仕上げました。

その後はブラジルの攻撃をゴール前で受け止めつつも、前線の3人でカウンターを狙い続け、3点目も狙えそうな試合展開に。これまでの試合とは違い、センターハーフのフェライニとシャドリが攻守で強度を上げて、ブラジルの好きにやらせません。ピークを残り3試合に合わせてきたかのようなパフォーマンスが功を奏して、前半を2-0で折り返します。

フィルミーノ、ドグラス・コスタを投入し、ブラジルが攻勢に

後半のブラジルは開始直後にウィリアンからフィルミーノ、58分にはガブリエル・ジェズスからドグラス・コスタを投入。前半は左サイドのネイマールは中央、左とポジションを入れ替えながら攻め、ブラジルが後半はゲームを優勢に進めるも、攻撃陣の動き出しが少ないブラジルに対して、ベルギーが冷静に対応し、守備陣は崩れません。

ベルギーも前半同様に、右サイドに張ったルカクを起点にカウンターを仕掛けるものの、ルカクに対しては、ミランダがスライドして対応に徹するなどで、ベルギーのカウンターの目を潰します。ルカクを封じられたベルギーは、カウンターのチャンスでも細かいミスが目立ち、なかなかフィニッシュまでたどり着きません。

76分、コウチーニョがゴール前にロビングボールを入れると、パウリーニョに代わり途中出場のレナト・アウグストが、ヘッドで決めて、ブラジルが1点返し、点差は1点差に。ブラジルが更に攻勢を強めます。

時間を作れるアザールのドリブル

1点返されたベルギーは、83分に足を痛めた(攣った?)シャドリを下げて、ヴェルマーレンを投入。87分にはルカクを下げて、ティーレマンスを投入。前線にアザールとデ・ブライネを残し、5バックで逃げ切りを図ります。

ルカクに代わり、カウンターの起点として、ミランダとマッチアップしたアザールは、ボールを受けるとドリブルで突破を図り、ミランダやチアゴ・シウバのファールを誘います。俄然、ブラジルの猛攻撃は試合終了まで続くものの、前線で残るアザールの踏ん張りにより、ベルギーの守備陣の負担は軽減。疲労が顕著になり、プレー強度が落ちる中でも、アザールのドリブルは、フェルナンジーニョ、ファグネルの警告を誘い、猛攻に晒されていたチームを復調させました。

アディショナルタイムには、ネイマールがループシュートを狙うものの、クルトワがビッグセーブ。試合は2-1でベルギーが勝利し、1986年メキシコ大会以来、W杯ベスト4に進出しました。

紙一重の勝利

ブラジルも惜しい場面が多く、ベルギーが新戦術に慣れる間の10分間で、立ち上がりにブラジルが先制していれば、もしかしたら結果は逆だったかもしれません。落ち着いた守備でブラジルの攻撃を跳ね返しながらも、徐々にシステムに馴染んでいったベルギーが、ブラジルの攻撃のキーマンであるマルセロの位置に、ルカクがカウンターの起点になる戦術がフィット。早い時間帯でのゴールに結びつけ、リードを広げました。

3人がカウンターの起点になるために前線に残り、7人が自陣深く守る戦術は、技術に長けるブラジル相手にはリスクを伴うが、決定機自体はベルギーの方が多く、人数をかけたベルギーの守備陣に対しては、ブラジルも動き出しの少ない攻撃に終止し、ベルギーの守備が崩される場面はほぼありませんでした。

次は隣国フランスとのライバル対決。右サイドバックのムニエが累積警告のため、出場停止になるが、フォーメーションを含め、どう対応するのか見ものです。

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