footballistaへ「久保裕也、MLSシンシナティへ」を寄稿しました

2020年初の更新になります。

ジュピラー・プロ・リーグのヘントからMLSのFCシンシナティへ移籍した、日本代表FW久保裕也選手について「footballista」へ寄稿しました。

ヘントを応援する自分としては「クラブで大活躍してステップアップへ…」と思っていただけに、ニュルンベルク移籍前から今までは心苦しいのが正直なところですが、シンシナティ関連の記事を見ていると、高く評価してくれて、本当に必要と思ってくれているクラブだと感じました。サラリーキャップの範囲外に値する「DP(特別指定選手)」での獲得とは、クラブからの期待の大きさであると同時に、選手自身がクラブの顔になる…ということなので、ここ数年のヘントやニュルンベルクより、本当に大切にしてくれるだろうと思っています。

応援している自分でも、ヘントは国内の中でも資金力が豊富で、同じポジションで十分な選手層があっても、次々と選手を獲得する傾向にあるだけに、継続して活躍するのは結構大変なクラブじゃないかと思ってます。

ヤングボーイズから獲得した際は、当時の監督であるハイン・ファンハーゼブルックの希望により、当時の移籍金クラブ最高額の350万ユーロで獲得したことから、加入当初は本当に重宝されていました。

しかし、2017-2018シーズンの成績低迷によりファンハーゼブルック監督が退任し、ファンデルハーゲが監督になってから、当時左WGで起用されていたヤレムチュクが得点源とする戦術に変わり、久保の得点数ペースは大きく減りました。ただPO1でCFに固定されてから復調し、最終的にはチームトップの11得点をあげました。監督交代による難しさを感じさせられたシーズンかと思います。

どの監督の下でも順応して、得点を積み重ねて、強力なライバルが現れても、結果を残し続けて、ポジションを守り切るのが全てといえば否定もできませんが、一度序列が変わると取り返すのは容易ではないのは強く感じました。ただ、EL予選のヴィートルル・コンスタンツァ戦での2得点や他の試合を見ている限りでは、同ポジションの選手が優先されているだけで、久保自身が「衰えた」という印象はありませんでした。

結果残していないと好き放題言われがちですが、単純にベルギーリーグで数字を残す以上に、ヘントでポジションを勝ち取る方が難しいのは、普段からチェックしている人なら分かることでしょう。

しかし、サッカーメディアにしても、よくツイッターで見かけるまとめサイトにしても、ベルギーリーグのことはいくら日本人が増えても深堀りはしないので、事実とは異なる話が広がってしまうのかと感じます。

同時にMLSのことも「年金リーグ」という思い込みだけが蔓延して、アルゼンチンの若手が増えている現実はなかなか知られていないものです。昨年の今頃から2ヶ月ばかり、MLSのトロントからの高額オファーで、当時ヘンクのアレハンドロ・ポスエロが残留と移籍の狭間で揺れ動き、最終的にヘンクで優勝することよりトロントを選んでいます。その経緯もあってか、自分からは「アメリカへ移籍したら終わり」なんて口が裂けても言えません。

こうなると「自分が寄稿しないとアカンかね…」と常々思っています。

久保のシンシナティへのチャレンジはとても思います。DPでの獲得である以上は、他の選手よりは明確な結果は求められるし、結果を残せれば欧州への復帰、またはMLSでの超高額年俸も期待はできます。4大リーグの中堅以下よりは夢があるリーグかもしれませんね。

個人的にはベルギーで手一杯ですが、MLSも余裕があるときにでもチェックしたいと思いますし、同時にMLSに詳しい人から、もっと情報をもらいたいなと思っています。MLSは個人的にはモントリオール・インパクトが好きですが、シンシナティも見れるときにはみたいです。

…といろいろ思うことはあるのですが、今年もベルギーリーグを楽しんでいきたいと思います。今後ちょっと試してみたいこともあるので、お付き合いいただければありがたいです。

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