2018-2019ベルギーリーグプレビュー Vol.7 KASオイペン
第7回目のベルギーリーグプレビュー。今回はTwitterで投票を行った結果、オイペンでやることにしました。
次は投票で決めようかな?
— シェフケンゴ🇧🇪🇨🇩 (@shevkengo) August 24, 2018
Contents
現所属メンバー(8/25時点)
GK
1 ヘンドリック・ヴァン・クロムブルッヘ ベルギー 1993.4.30(25歳)
30 ババカル・ニャッセ セネガル 1995.12.20(22歳)
33 アブドゥル・マナフ・ナルデーン ガーナ 1999.2.8(19歳)
DF
2 イブラヒム・ディアロ マリ 1996.3.12(22歳)
3 シェイク・ケイタ マリ 1996.4.16(22歳)
4 ジョルダン・ロティエ フランス 1984.8.5(34歳)
7 ユリアン・シャエルテ ドイツ 1988.4.2(30歳)
17 カルロス・マルティネス コスタリカ 1999.3.30(19歳)
22 シーベ・ブロンデレ ベルギー 1986.4.20(32歳)
23 シャビ・モリナ スペイン 1996.7.19(22歳)
24 シーラス・ニャカ 1998.12.18(19歳)
26 モルテザ・プーラリガンジ 1992.4.19(26歳)
ロッキー・ブシリ ベルギー 1999.11.30(18歳)
MF
5 ディアワンドゥ・ディアニェ セネガル 1998.3.7(20歳)
6 レミ・ムルンバ DRコンゴ 1992.11.2(26歳)
8 ジャン・ティエリー・ラザレ コートジボワール 1998.3.7(20歳)
10 ルイス・ガルシア スペイン 1981.2.6(37歳)
11 メガン・ローラン ベルギー 1992.3.24(26歳)
14 アレッシオ・カストロ=モンテス ベルギー 1997.5.17(21歳)
18 ニリス・スハウテルデン ベルギー 1988.12.14(30歳)
77 ダニイェル・ミリチェヴィッチ ボスニア・ヘルツェゴビナ 1986.12.14(32歳)
FW
9 ダヴィ・ポレ ベルギー 1988.8.12(30歳)
19 フロリアン・ラスペンティーノ フランス 1989.6.6(29歳)
20 豊川雄太 日本 1994.9.9(23歳)
21 ムサ・ディアロ ベルギー 1990.11.20(27歳)
28 エリック・オカンセイ ガーナ 1997.8.22(21歳)
31 イヴァン・ヤガン アルメニア 1989.10.11(28歳)
サミュエル・エッサンド フランス 1998.1.23(20歳)
監督
クロード・マケレレ フランス 1973.2.13(45歳)
移籍
加入
DF モルテザ・プーラリガンジ(アルサッド/カタール)
DF ユリアン・シャエルテ(デュッセルドルフ/ドイツ)
DF シャビ・モリナ(ヒムナスティック/スペイン)
DF シェイク・ケイタ(バーミンガム/イングランド) ※期限付き移籍
MF メガン・ローラン(リールセ)
MF ダニイェル・ミリチェヴィッチ(ゲント)
FW サミュエル・エッサンド(パリFC/フランス)
FW イヴァン・ヤガン(リールセ)
FW ダヴィ・ポレ(シャルルロワ) ※期限付き移籍
放出
DF ムサ・ワゲ(バルセロナB/スペイン)
DF マルク・バリエンテ(パルチザン・ベオグラード/セルビア)
DF ミカエル・ティルパン(ロケレン)
MF オデニ・ジョージ
FW エムバイェ・レイェ
FW ダミアン・ムシャン(RFCリエージュ)
FW ニコラ・ヴェルディエ(ラヴァル/フランス)
DF マテュー・ペイベルネ(ロリアン/フランス) ※期限付き移籍満了
FW ママドゥ・コネ(レガネス/スペイン) ※期限付き移籍満了
ドイツ語圏唯一のプロクラブ
KASオイペンの所在地は、ワロン地方リエージュ州の東のドイツとの国境付近にある「オイペン=マルメディ地方」の中心都市、オイペンにあります。この地域ではドイツ語が主に話されており、7万人のドイツ語話者がいます。1960年代に4つの言語区分が導入され、この一帯は「ドイツ語圏」になりました。
歴史的には神聖ローマ帝国領に属し、長らくオランダの一地方としてハプスブルク家に統治されていたが、ナポレオン戦争後のウィーン議定書によって、この地域はプロイセンに併合されて、ドイツ領になり、同化政策によりドイツ語が話されるようになりました。第一次大戦後のヴェルサイユ条約により、ドイツから切り離され、ベルギーの統治下になりました。帰属を決める住民投票では、占領軍の脅しにより、ドイツ系の住民が併合に反対すれば、地域からの追放、食料の配給停止などの背景があり、ベルギーへの帰属になりました。
第二次大戦中にベルギーがドイツに破れ、オイペン=マルメディ地方は再びドイツ領になるが、1945年5月のドイツの敗戦により、再びベルギー領になり、現在にいたります。
第二次大戦後の7月に、オイペンで活動していたユーゲント・オイペンとFCオイペン1920が合併し、「アリアンツ・スポルティフ・オイペン」が設立。長らくリエージュ州リーグ(5部)から、2部までの下部カテゴリーに属していたが、2002年から2部に定着。2009-2010シーズンの昇格プレーオフを勝ち上がり、1部初昇格を果たしました。
2014年にアスパイアが買収
1部初昇格になった2011-2012シーズンでは、15位になり、昇格・降格プレーオフに破れ、1年で降格。降格したオイペンに、2012年にカタール王家所有のアスパイア・ゾーン・アカデミーが買収。
母国開催の2022年W杯に向けて、カタールの若手選手を育成しているアスパイア・アカデミーが、スペインのクルトゥラル・レオネサとともに、オイペンを欧州の拠点になりました。
アジアやアフリカなどで選手育成を行うアスパイアアカデミーの卒業生を、欧州での実戦の場として活用しており、近年では2016-2017シーズンで22得点を挙げた、ナイジェリア代表FWヘンリー・オニェクル(現ガラタサライ)、今年のW杯で日本戦でゴールを決めたセネガル代表DFムサ・ワゲ(現バルセロナB)などが、セネガルのアスパイア・アカデミーを経て、オイペンでプレーしていました。
今季は二桁を狙う豊川雄太
昨シーズンは開幕から低迷し、年明け後はメヘレンとの残留マッチレースと、苦しい戦いを強いられていたオイペン。11月に就任したクロード・マケレレ監督も、チームになかなか勝利を手繰り寄せることができない中、鹿島アントラーズからFW豊川雄太が移籍してきました。
加入後、5試合は試合出場がなかったが、2月18日のズルテ・ワレヘム戦でベルギーリーグデビューを果たすと、ロケレン戦、アントワープ戦にも出場。同勝ち点、得失点差-1で迎えた最終節のムスクロン戦。同時間で行われていたメヘレンがワースラント・ベフェレンに2-0でリードし、オイペンはスコアレスの中、57分から途中出場すると、3ゴール1アシストの大活躍で、得失点差をひっくり返し、オイペンは見事残留。豊川はわずか30分でクラブの伝説になり、サポーターに胴上げされていました。
1日でオイペンのヒーローになった豊川は、プレーオフでは6試合にスタメンを含め、8試合出場で4得点を記録。主に1トップで起用され、鋭い裏抜けから、決定機を演出していました。今シーズンに入ってからも、4試合すべてに出場しており、今やオイペンに欠かせぬ、攻撃の中心として、今季は二桁得点に期待がかかります。
独力で打開するタイプではなく、相手との駆け引きの中で、身体が大きな相手選手を振り切って、スペースへ飛び込む動きで勝負する豊川。動き出しに対しては、クルブ、ゲントなどの上位クラブも手を焼いており、良いボールが供給されると、より得点数が増えるだろうと思います。(それより守備どうにかしてほしいですが・苦笑)
フォーメーション
開幕4試合で、4バックと3バックを使っており、現状では様々なフォーメーションを試しながら、最適なシステムを探しているようにも思える、今シーズンのオイペン。守備陣の入れ替わりが激しく、まだまだ連携ができていないのか、4試合16失点と、早くも守備崩壊が顕著になっています。
攻撃陣は、中央のルイス・ガルシアが中心で、今季はセンターハーフで起用されるラザレの上下動、テクニシャンのミリチェヴィッチの個人技でチャンスを伺うが、こちらもまだまだ未完成といったところ。昨シーズン、二桁ゴールを決めたレイェが抜け、代わりにシャルルロワから188cmのポレが加入したものの、なかなか前に向いてプレーすることができません。
ただ、第4節で試合内容は良く、ゲント相手に優勢な試合も展開し、3失点はしたものの、ゲーム自体はオイペンの試合でした。今日の夜行われる、15位のムスクロン戦ですが、今季のムスクロンは4試合1得点と得点力不足で苦しんでおり、なんとか結果を出したいところです。
注目選手
豊川雄太以外の注目選手を挙げておきます。
MF ルイス・ガルシア
リーガエスパニョーラ、エスパニョールで220試合出場し、スペイン代表歴がある、37歳の大ベテランのルイス・ガルシア。スペイン時代は、主にFWでプレーし、5シーズン連続二桁得点も記録したが、オイペンでは主にセンターハーフでゲームを作る役割を担っています。前線で飛び出してゴールを決めることはなくなったが、正確なキックでチャンスを演出し、強烈なミドルでゴールも狙います。昨シーズンのレギュラーシーズン最終節では、2アシスト1得点の活躍で、豊川と共に残留に貢献。エスパニョール時代は中村俊輔とポジションを争ったルイス・ガルシアは、今は豊川雄太とホットラインを確立しています。
MF ダニイェル・ミリチェヴィッチ
ゲントのリーグ初優勝とチャンピオンズリーグベスト16進出に大きく貢献した、スイス出身のボスニア・ヘルツェゴビナ代表のテクニシャン、ミリチェヴィッチ。2011年以来、7年ぶりにオイペンに復帰してきました。昨シーズンのゲントでは、監督交代以後に出場機会を得られず、1月からフランスのメスへ期限付き移籍するも低迷し、苦しいシーズンとなりました。168cmと小柄ながら、運動量が豊富で強烈なシュート力も持っており、攻撃の中心として期待がかかります。愛称は「ミリ(Mili)」。
DF モルテザ・プーラリガンジ
イラン代表としてW杯にも出場したプーラリガンジ。3試合ともフル出場を果たし、スペイン、ポルトガル、モロッコと同組ながら、わずか2失点とイランの堅守を支えました。クリスティアーノ・ロナウドも手を焼き、このグループではベストプレーヤーの一人と名が上がるほど。欧州の多数のクラブから興味を持たれたが、8月16日にオイペンへ移籍が決定。開幕早々、早くも守備崩壊のチームを救えるのか期待がかかります。
モナゲ(tipmona)ってなに?
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