【2000年以降クラブ別レジェンド】クルブ・ブルッヘ

新型コロナウイルスによる中断で普段どおりにはいかない上に、暗いニュースばかりになるので、最新号の「ワールドサッカーダイジェスト」で特集している「2000年以降クラブ別レジェンド」のベルギー版を当ブログで連載することにした。

まずはクルブ・ブルッヘ。独断と偏見で決めてみた。

10位 イヴァン・ペリシッチ(2009-2011)

https://twitter.com/unibetbelgium/status/1075450699129925637

現在はバイエルン・ミュンヘンに所属する、現役クロアチア代表FWイヴァン・ペリシッチを10位に挙げた。2009年にフランスのソショーから完全移籍して、当時は若干20歳ながらレギュラーを獲得すると、2010-2011シーズンには37試合22ゴールを挙げ得点王に輝き、翌シーズンにはドルトムントへステップアップを果たした。近年のクルブ所属選手の中では唯一のW杯決勝経験者。

9位 マシュー・ライアン(2013-2015)

現在はイングランドのブライトンに所属するオーストラリア代表の正GK。セントラルコースト・マリナーズからの加入で欧州初進出だったが、当時21歳ながらレギュラーを獲得すると、2年連続最優秀GKを獲得した。183cmと身長には恵まれていないものの、抜群の反射神経と足元の技術で大きく貢献した。当時スタンダールの正GKだった川島永嗣の最大のライバルだった。

8位 カルロス・バッカ(2012-2013)

2012年にアトレティコ・ジュニオールから加入したコロンビア代表のセンターフォワード。1年目は3得点で終わったが、2年目はマクシム・レスティエンヌとのコンビで、リーグ最多の25得点を稼ぎ、リーグ得点王に輝いた。後にセビージャで2年連続のUEFAヨーロッパリーグ優勝に貢献し、ミランでもプレーした。現在はビジャレアルに所属。

7位 フィリップ・クレマン(1999-2009)

ワースランド・ベフェレンでは森岡亮太、ヘンクでは伊東純也を指導し、現クルブ・ブルッヘの監督を務めるフィリップ・クレマンが7位。監督としては超攻撃的なサッカーを売りとしているベルギーリーグ屈指の名将だが、現役時代は主にセンターバック、アンカーでプレーするフィジカルプレーヤーだった。クルブ在籍10年で256試合38得点を記録した。

6位 ビクトル・バスケス(2011-2016)

2011年にバルセロナから加入したスペイン人の技巧派MF。バルサカンテラではリオネル・メッシに匹敵する実力者と謳われた才能はクルブでの4年半でも十二分に発揮。「マジシャン」と呼び声が高かった。2014年度のゴールデンシューズはわずか5票差でプラートに及ばなかったが、2014-2015シーズンのベルギーリーグ最優秀選手に輝いた。現在はカタールのウム・サラルに所属している。

5位 トマ・ムニエ(2011-2016)

現ベルギー代表の主力選手でPSGに所属しているトマ・ムニエが5位。ベルギー3部のヴィルトンで二桁ゴールを挙げ、19歳でクルブ・ブルッヘに加入。2年目までは控えが定位置だったが、2013年9月に怪我人が続出したため、当時のファン・カルロス・ガリード監督により急遽右SBに抜擢されると勝利に貢献しレギュラーに定着。コンバートに成功後は右SBを主戦場とし、ベルギー代表に定着するまで急成長を遂げた。

4位 ヘールト・フェルヘイエン(1992-2006)

https://twitter.com/bwinBE/status/1089528705406296064

90年代から2000年代まで、クルブ・ブルッヘの顔として君臨した右ウイング、ヘールト・フェルヘイエンが4位。重戦車の如く、右サイドを強引に突破していくスタイルで数多くのゴールとアシストを記録し、550試合出場195ゴール、リーグ、カップは4回ずつ優勝を果たした。2002年W杯の日本戦にも出場している。2018-2019シーズンにオーステンデの監督を務めるも1年で退任し、現在は解説者を務める。

3位 ハンス・ファナーケン(2015-)

2年連続のゴールデンシューズ、ベルギーリーグ最優秀選手を受賞している、現在のベルギーリーグを代表するトップ下、ハンス・ファナーケンが3位。ロメル、ロケレンを経て2015年にクルブに加入すると、ゴール、アシストともにリーグ屈指の記録を残し続けている。195cmの長身と懐の深さを生かしたボールコントロールを武器に、高さ、キック力、チャンスメークと多彩なプレーでチームを支える。国外クラブからも注目される現役ベルギー代表。

2位 ルート・フォルメル(2014-)

現在のクルブ・ブルッヘのキャプテンで、2018年のゴールデンシューズに受賞した、オランダ代表MFルート・フォルメルが2位。加入初年度から不動のセントラルハーフに定着し、攻守の要としてチームを牽引している。クールなファナーケンとは対称的に感情を顕にする闘将で勝負強さと狡猾さでチームを牽引する。アクロバティックなボレーシュートも得意としている。2018年から引退したシモンスの後任として、チームキャプテンを務める。

1位 ティミー・シモンス(2000-2005、2013-2018)

https://twitter.com/Ladbrokes/status/998241968751771648

クルブ・ブルッヘのキャプテンとして4度のリーグ優勝に導き、ベルギー代表96キャップのティミー・シモンスが1位。中盤の底にどっしり構え、駆け引きの上手さと読みの鋭いインターセプトで仕事をそつなくこなした守備職人であり、絶対的信頼をおけるPKキッカーとして、2018年に42歳で引退するまで現役24年で1000試合以上出場。クルブでは400試合以上出場した。地味すぎるプレースタイルながら、2002年にはゴールデンシューズを獲得。PSV、ニュルンベルクでもプレーし、清武弘嗣の元チームメートである。

その他

10位以内には加えないが、数名の選手も取り上げてみる。

スタイン・スタイネン(2000-2011)

2010年前後にクルブのゴールマウスを守ったイタリア系ベルギー人。ベルギー代表でも一時期正GKとして活躍していたが、精神的にムラっけが多く、ビッグセーブと凡ミスを繰り返した。クリスティアーノ・ロナウドに負傷予告して罰金を課せられたことも。2011年2月に公式HPの投稿フォーラムで匿名を使って、指導者、スタッフなどを誹謗中傷したことが発覚し、解雇された。

イヴァン・レコ(2005-2009)

2017年から2年間、クルブ・ブルッヘの監督を務めたイヴァン・レコも、2005年にマラガから移籍してから3年半、クルブでプレーした。現役時代は攻撃的MFでプレーし、2009年冬にヘルミナル・ベールスホットへ移籍するまで、98試合21ゴールを記録した。監督時代の2018年10月に八百長疑惑により逮捕されたが、不起訴処分となった。

フランソワ・ステルケレ(2007-2008)

2008年5月8日に交通事故により亡くなった元ベルギー代表FWフランソワ・ステルケレ。アマチュアリーグからの叩き上げで、OHルーヴェン、シャルルロワを経て、ベールスホットでリーグ得点王に輝いた実績を胸にクルブ・ブルッヘへ移籍した。左サイドを主戦場とし、初年度からエースとしてゴール、アシストを量産しチームを牽引した。陽気な性格で人気者だったステルケレを讃え、チームでは彼が背負った「23」に合わせて、毎試合スタンディングオベーションで讃えている。

さていかがでしょうか?

2000年代にエースを担ったクロアチア代表FWボシュコ・バラバン(2004-2007)、179cmの低身長ながら代表でも活躍したGKダニー・フェルリンデン(1988-2002)、20世紀初頭に中盤の硬めとして活躍したMFガエタン・アングルベール(1999-2008)、2016年のゴールデンシューズ受賞者で現ブライトンのFWホセ・イスキエルド(2014-2017)、現在はヘントのキャプテンを務めるMFヴァディス・オジジャ(2009-2014)、アントワープで活躍中のイスラエル人MFリオル・ラファエロフ(2011-2018)、現スタンダール・リエージュのFWマクシム・レスティエンヌ(2010-2014)、そして鉄壁を誇る現GKシモン・ミニョレ(2019-)、DFクリントン・マタ(2018-)なども候補に入るだろう。

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