PO1 第1節 ゲンク – アンデルレヒト / 伊東純也というラストピース
レギュラーシーズンを首位で折り返したゲンクは、4位に甘んじたアンデルレヒトと対戦。3月で退団した大黒柱ポスエロを失った後のゲンクと、監督交代後は全くの別チームと化したアンデルレヒトの初戦です。
結果等はすでに知られていますが、試合を振り返ってみようと思います。
Contents
プレビュー
フォーメーション
両チームともシステムは4-3-3。
3月でポスエロが退団したゲンクは、3センターが踵の負傷で離脱していた、ノルウェー代表MFサンダー・ベルゲが復帰。これまで守備的な位置での起用が多かった、U-21ベルギー代表MFブライアン・ヘイネンは1列前に入った。3トップは不動のCFサマッタ、左WGトロサールに加え、日本代表のFW伊東純也が3試合連続のスタメンで出場。
アンデルレヒトは最近のフォーメーション、メンバーは変わらず。3センターはゲルケンス、ジュリ、クムス、3トップはCFにクロアチア代表FWイヴァン・サンティーニ、右WGに17歳の新鋭、ヤリ・ヴェルスハーレン、左WGにはDRコンゴ代表のヤニック・ボラシエが出場した。
両サイドを広く使った攻撃で主導権を握るゲンク
立ち上がりからペースを握ったのはゲンク。中央のマリノフスキー、左WGのトロサールにボールを集めながら、空いたスペースから突破を図った。12分に最終ラインのDFデワーストから、右サイドタッチライン際に上がったDFメーレが駆け上がり、タイミングを見計らい、裏に抜け出したFW伊東純也へスルーパス。伊東がクロスを上げると、中央に侵入してきたFWトロサールが合わせるが、これはクロスバーでゴールならず。17分には右サイドからマリノフスキーが中央に運び、最前線に上がっていたMFヘイネンへパスすると、ヘイネンが振り向きざまのシュートを放つが、惜しくも枠外。ゲンクが攻勢にたった。
32分、アンデルレヒトのGKディディヨンのゴールキックを奪ったFW伊東純也が、縦へドリブルで切り込んでからクロスを放つと、ファーサイドに流れたサマッタが落とし、最後は自陣から走り込んできたDFメーレが頭で合わせて、ゲンクが先制。
先制直後に、ゲンクがカウンター。伊東が中央で受けて、左サイドのトロサールへ。トロサールのクロスをサマッタがシュートを放つが、ポスト直撃でゴールならず。前半12本のシュートを放ったゲンクが1-0で折り返した。
腰を痛めながらも伊東が追加点
後半立ち上がりの50分過ぎ、右サイドの伊東が、アンデルレヒトの左SBオブラドヴィッチのバックチャージにより腰を負傷。ゲンクのフィリップ・クレマン監督は控えのFWジョセフ・ペイントシルへアップを指示した。
55分、左CBのコロンビア代表DFジョン・ルクミが、左足で右サイド奥のスペースに高速ロングフィード。そのボールが伊東に渡り、伊東はオブラドヴィッチを躱しカットイン。詰めてきたヴェルスハーレンも躱し、左足でミドルシュート。これがゴール左に突き刺さり、ゲンクが貴重な追加点をゲット。
アンデルレヒトの反撃を躱し追加点
追加点を決めながらも、腰を痛めた伊東純也は下がり、ゲンクはガーナ代表FWジョセフ・ペイントシルを投入。
対するアンデルレヒトは、良いところがなかったFWサンティーニ、MFジュリを下げ、U-21ベルギー代表のサイドアタッカーのフランシス・アムズ、鼠径部の手術から戻ってきたフランス人MFアドリアン・トレベルを投入。好調のボラシエをCFに置いて、アンデルレヒトは攻勢に出た。
第30節では2点差をつけておきながら、爪の甘さで同点に追いつかれたゲンク。フィールドプレイヤー全員を自陣に下げ、粘り強い守備でアンデルレヒトに決定機を作らせず、逆にカウンターから追加点を伺った。
79分、自陣でボールを奪ったゲンクは、MFヘイネンが右サイドタッチライン際のFWペイントシルへパス。ペイントシルが自らボールを運び、ペナルティエリア内でアンデルレヒトMFクムスを躱し、右足でシュート。これがニアサイドを突いて、ゲンクがダメ押しの3点目。試合は3-0でゲンクが圧勝した。
主力の復帰と新戦力でラストスパートへ
シーズン開幕当初からリーグを独走し、ヨーロッパリーグでも充実のシーズンを送っていたゲンク。しかし、年明け以降に、アジアカップによりGKヴコヴィッチの離脱、チームの大黒柱のMFアレハンドロ・ポスエロの移籍騒動と、ベルゲの負傷により、チーム状況は悪化し、勝ち点3を積み上げることができず、苦戦を強いられた。
PO1前に向け、ゲンクは今冬の新鮮力のFW伊東純也が第29節からスタメンに定着。そして、PO1の初戦では、怪我で約2ヶ月間離れていた、ノルウェー代表MFサンダー・ベルゲが復帰。シーズン中盤に肉離れで離れていた、コロンビア代表DFジョン・ルクミも、本格的に戦線復帰した。
アンデルレヒト戦では、FW伊東純也、MFベルゲ、DFルクミの3人の存在感は大きく、2得点に絡んだ伊東、ロングパスで伊東のゴールを演出したDFルクミ、終始ボールを回収し続け、攻撃の起点としても活躍したMFベルゲが好プレーを見せた。
伊東の活躍でトロサールの負担も軽減
左ウイングのトロサール、CFのサマッタ、センターハーフのMFマリノフスキー、ベルゲなど、ポスエロが在籍する当時から、右ウイングは満足できるアタッカーが少なく、なかなか固定できなかったゲンク。伊東純也がフィットする以前からの試合では、左のトロサールの個の力に頼る場面も多く、やや単調になるべ面も多かった。
アンデルレヒト戦も、ゲンクのエースであるトロサールには、対面のフランス人DFアッピアーの密着マークに対し、簡単にチャンスを作るシーンは作れなかったものの、逆サイドに突破力のある伊東がいることで、トロサールの負担も軽減した。
ポスエロは退団したものの「トロサールを使えなければ、伊東を使えばいい」という選択肢がゲンクに加わったと言えるだろう。優勝へのラストスパートへ向けて、ゲンクは大きな武器を手に入れた。
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