財政難のロケレンに破産宣告。50年の歴史に幕 

現在、天野純と小池龍太が所属するプロキシマスリーグ(ベルギー2部)のスポルティング・ロケレンは、デンデルモンデ商業裁判所への上告を諦め、破産宣告を受け入れることを発表した。

コロナウイルスの影響により、上告期限を3月23日から今月の20日に延期されており、ロケレンはパンデミックの中で、クラブ売却交渉に奔走していたが、新たな投資家は現れることなかった。負債総額は500万ユーロ(約5億8500万円)で、現在は選手、従業員に給料は支払われていない。

ルイス・デ・フリース会長は「最善を尽くしたが、上告期限までに新たな投資家を見つけることができなかったことを発表しなければならない。私は大きな後悔と深い悲しみを感じている」と応えている。

スポルティング・ロケレンは、スタンダルド・ロケレンとラシン・ロケレンが合併し、1970年に設立。登録番号282番のクラブは、2012年、2014年のベルギーカップを制し、ヨーロッパカップにも何度も出場している。1970年代から80年代にかけて、ポーランドのFWグジェゴジ・ラトー(1974年W杯得点王)、FWヴウォジミエル・ルバンスキ、1985年にバロンドール投票2位の元デンマーク代表FWエルケーア・ラルセン、2000年前後にはブレーク前のチェコの巨人FWヤン・コレルなど名選手がプレーした。

2018-2019シーズンにリーグ最下位になり、25年ぶりに2部に降格。現在のルイス・デ・フリース会長が買収して再起を図ったが、11月に財政難が発覚。2月時点で選手、コーチ陣、従業員への給料遅延が発覚しており、練習もボイコットされていた。

地元出身で昨年6月に、ユース時代を過ごしたロケレンに約20年ぶりに復帰した元ベルギー代表DFイェレ・ファンダーメは「12月から私達は壁にぶつかっている。私が経験したキャリアの中ではこのような経験はなかった」と話し、ルイス・デ・ドリース会長とスポーツディレクターのエリク・ファンホーフェン氏に対し「彼らはクラブを運営していくための財政的な計画は持っていなかった。資金がなければクラブを買わない。それは簡単なことだ。私は本当に怒っているが、逆効果になることは言いたくない。しかし、このままにしておくわけにはいかない」と怒りを顕にしている。

ファンダーメは250000ユーロを受け取っていないと見られている。更に「財政難は昨年11月から始まった問題だ。当然ながら数千ユーロの問題ではない。しかし、ファンにとっては最悪な出来事で、400人ものの下部組織の若い選手にとってもそうだ」と話している。

破産したロケレンは、現在アマチュア2部(実質4部)に所属しているVWハーメとの合併交渉を行っている。あらたなクラブはダクナム・スタディオンでのプレーは可能だが、ハーメは今シーズン最下位で降格が決定しているため、アマチュア3部(実質5部)から再始動することになりそうだ。

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