豊川雄太のハットトリックでオイペン大逆転残留

ベルギーリーグのレギュラーシーズン最終節。
残留争いの15位メヘレンと16位オイペンの試合結果です。

共に勝ち点24、5勝、得失点差1差で最終節を迎えた、ベルギーリーグのレギュラーシーズン。15位のメヘレンは、ワースラント・べヴェレンと、最下位のオイペンはムスクロンと対戦しました。

共に前半はスコアレス。後半早々にメヘレンが48分にセットプレーから、DFメラのゴールで先制し、更に57分には、来季はアヤックスでのプレーが決まっているブルキナファソ代表FWブレイマ・バンデのゴールで、メヘレンが2-0でリードします。

57分の時点で3点差での勝利が求められるオイペンは、60分にスハウテルデンに代わり、FW豊川雄太を投入します。ウイングバックのスハウテルデンに代わり、左サイドに入った豊川は、鋭い飛び出しで再三チャンスを作り、オイペンが押し込みます。


73分、左サイドからのフリーキックを得たオイペンは、スペイン人MFルイス・ガルシアのキックから、豊川雄太が頭で合わせて、オイペンが先制します。


更に攻勢を強めるオイペンは、76分に右サイドから流れてきたクロスを豊川雄太が拾い、バイタルエリアへ折り返すと、ルイス・ガルシアが右足でミドルシュートを決めて、オイペンが2点目を決めます。


完全に勢いに乗ったオイペンは、80分、再びルイス・ガルシアが蹴った右からのコーナーキックを、中央でフリーになっていた豊川雄太が、再び頭で合わせて、オイペンが3点目。この時点で、得失点差でメヘレンに並んだオイペンは、得点差で最下位を脱出します。


僅か6分間で3点を奪い逆転したオイペン。更にゴールを決めるべく、ムスクロンのゴールに襲いかかり、89分には、左サイドの豊川のパスからルイス・ガルシアを経由し、中央に侵入してきたコネがシュート。相手GKウェルネルが弾いたところ、豊川が詰めて、オイペンが4点目。豊川はベルギーリーグでは日本人初となるハットトリックを達成します。


試合は4-0でオイペンが大勝。同時刻に行われていたメヘレン-ワースラント・べヴェレンが2-0で終了し、得失点差で1点上回ったオイペンが、順位が15位に浮上し、2シーズン連続の残留を決めました。

1月に移籍当初は出場機会に恵まれなかった豊川雄太。第27節のズルテ・ワレヘムに初出場してから、3試合連続で途中出場していました。最終節はチーム得点王のエムバイェ・レイェが欠場の中、非常に厳しい戦いを強いられたものの、順調に試合出場を続けていた豊川雄太が、チームの命運を賭けた試合で奇跡的なドラマを演じました。最下位のチームは、降格が決定するどころか、今月末から始まるELプレーオフ(PO2)に進出することが出来ず、シーズン終了になってしまうだけに、彼のキャリアにとっても、命運が分かれる試合だったに違いありません。

残留を決めたオイペンは、今月末から始まる、ELプレーオフに進出します。昇降格は関係ないため、オイペンのような年間予算が少ないクラブでは、EL出場よりも、来季に向けたチーム作りを踏まえた、テスト的な選手起用が多いため、ここまで全てが途中出場の豊川雄太にとっては、多くのチャンスを与えられることになります。


オイペンサポーターは、試合終了後に観客が雪崩込み、豊川を胴上げ。ドイツ語圏に属する、約2万人の小さな町、オイペンでは今後語り継がれそうな伝説をやってのけたに違いありません。

メヘレン 2-0 ワースラント・べヴェレン

 

オイペン 4-0 ムスクロン

 

Monacoinを投げる
モナゲ(tipmona)ってなに?
そもそもMonacoinってなに?