アビスパ福岡、冨安健洋のSTVV移籍を発表

2018-01-09

アビスパ福岡は、U-20日本代表DF冨安健洋のシント・トライデンVV(以下STVV)への移籍を発表しました。


2016年にアビスパ福岡の下部組織から昇格し、第2ステージ第3節のFC東京戦でデビューを果たすと、ディフェンスラインのレギュラーに定着。昨シーズンもレギュラーに定着し、35試合1得点の活躍で、J1のクラブからも興味を示していました。昨年11月に経営権を日本企業のDMMが買収したベルギープロリーグのSTVVが獲得交渉を行い、8日に移籍が発表されました。

STVVとは

STVVは、ベルギー東部のリンブルグ州のシント・トライデンに、FCユニオンとFCゴールドスターが合併より、1924年に設立されました。チームカラーの黄色と青はシント・トライデン市のシンボルカラーが由来で、「カナリア」の愛称で親しまれています。

1960年代には、後にマルセイユでチャンピオンズリーグを制する、名将レイモン・ゲタルス監督が率い、歴代最高順位の2位になり、リンブルグ州を代表するクラブとして確立しました。近年は近隣のライバル、90年代に急成長したKRCゲンクの後塵を拝し、昇格と降格を繰り返すようになり、現在に至ります。

今季のSTVV

2015年に2部優勝を果たし、1部復帰を果たすと、2年連続で残留。今シーズンは、開幕2試合で方針の違いにより、スペイン人のタンタン・マルケス監督がリーグ最速で解任されるものの、後任のヨナス・デ・ルーク新監督がチームの好調をキープし、レギュラーシーズン21試合で、7勝8分6敗で、上位を争うプレーオフ1圏内に入り、大健闘しています。

フォーメーションは主に4-3-3。かなり高い位置からハイプレスをかけて、ショートカウンターを積極的に狙っていく攻撃的なチームで、スピードに優れたレジャールとボカタの両ウイングからの攻撃を得意としています。ベルギーの各年代別代表のMFアレクシス・ドゥサール、DFカスパー・デ・ノレなど有望な若手もスタメンを守っています。強豪相手にも強気にハイプレスを仕掛けることが多いので、ディフェンスラインはかなり高めに設定することが多いです。よって、STVVの試合は「後ろがガラガラに空いている」状態がよくあるかもしれません。

冨安選手が起用されるであろうセンターバックは、スタンダールやチャールトンなどで活躍した、ポルトガル人DFジョアン・テイシェイラがほぼ固定ですが、もう一人のCBがギリシャ人のディミトリオス・グタスと、ドイツ人DFサーシャ・コティシュでそれぞれ10試合ずつと、現時点では固定されていません。STVVのプランとしては、テイシェイラと組む方針じゃないかなと思います。

試合展開や相手の実力などで、守備的な試合を演じることもあるが、前がかりに人数かけて攻撃的に展開しがちなチームなので、センターバックの負担も重いかもしれません。

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