PO1.7 Oostende – Gent / ゲント、痛恨の逆転負け
ベルギーリーグ第7節、前節はホームでアンデルレヒトとスコアレスドローのゲントは、今週は5位のオーステンデと対戦でした。選手時代はアンデルレヒトで活躍し、2002年W杯で日本戦にも出場し、コルトライク時代に現ゲントのハイン・ヴァンハーゼブルック監督の下でヘッドコーチを務めたイヴ・ヴァンデルハーゲ監督が率い、ここ2シーズン、公式戦8試合対戦で僅か1勝と、ゲントにとっては非常に苦手としている相手です。
スターティングイレブン
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— footballtactics.net (@tacticsbooks) May 7, 2017
ゲントは前節同様システムは3-4-2-1。スタメンはボランチのレナト・ネトが怪我から復帰し、約2ヶ月ぶりのスタメン入り。右サイドはベルギー代表のフォケに代わり、ナイジェリア人のサイドアタッカー、サミュエル・カルを起用。
オーステンデは、前回対戦時とメンバーを入れ替え。チーム得点王の19歳のランドリー・ディマタ、ブラジル出身の右サイドのフェルナンド・カネシン、元ベルギー代表GKシルヴィオ・プロトはスタメン落ち。GKには冬までSTVVのGKだったヴィルアム・デュトワ、右SBで起用されていたモンテネグロ代表MFマルシッチは左SHへ。右SBには元ベルギーU-21代表のブレヒト・カポンを起用。更にチェコ代表で長年活躍した、36歳のDFダヴィド・ロゼフナルがスタメンに名を連ねています。
近年力をつけてきている野心あふれるオーステンデ
試合を振り返る前にオーステンデというチームについて触れておきます。ベルギーを代表する製薬業オメガファーマの創業者で、自転車ロードレースのエティックス・クイックステップスのオーナーを務めるマルク・クッケ氏が、1部昇格した2013年にオーステンデを買収。以後、アンデルレヒト、クルブらの控え選手やベルギー中堅クラブから積極的に補強し、近年力を力を入れてきています。
今季はベルギーカップ決勝に進出。来シーズンには、現ゼニト・サンクトペテルブルクのベルギー代表DFニコラス・ロンバールツの獲得が決定しており、虎視眈々にトップを狙えるチームに成長している新進気鋭のチームです。
ラッキーな先制点とミスからの失点
立ち上がりは、アウェーながら勝ち点3が欲しいゲントが、両サイドが高い位置を取り、5トップを形成するような布陣でオーステンデに圧力を掛けて、オーステンデは序盤は守りから入ります。
13分に試合が動きます。左サイドの大外でボールを受けたイスラエル人MFケネス・サイエフが、縦へ仕掛けてクロス。このクロスボールが相手GKデュトワの頭上を抜けて、そのままクロスがゴールに入り、ゲントが先制します。
しかし、どうも合口が悪いゲントは、前線から激しくプレスを掛けてくるオーステンデに対し、左CBのゲルションがパスミス。このパスミスからショートカウンターを食らい、一度はシュートをカリニッチが防ぐものの、こぼれ球をゲルションがクリアしようとしたが、前線に詰めてきたオーステンデのキャプテン、MFセバスティアン・シアニに当たり、オーステンデが同点に追いつきます。
ゲントが勝ち越すも、右サイド一点攻撃でオーステンデが逆転
後半は足を引きずっていたカルを下げて、ボランチのビルゲル・ヴェルストラーテを投入。デヤーゲレが右サイドに入ります。
後半もゲントがショートパスを繋ぎながら、クリバリーのポストとサイド攻撃からゴールを狙います。55分にバイタルエリアでミリチェヴィッチがファールをもらうと、直後のフリーキックをミリチェヴィッチが壁の横をすり抜けるキックで、ゴール右隅に決め、ゲントが再び勝ち越します。
ゲントは更に追加点を狙うべく、サイドから崩しにかかり、突き放しにかかるが、ゴールを狙う久保に対しては、前半から右サイドバックのブレヒト・カポンがポジションを離れて徹底マークするなど、なかなかシュートチャンスが訪れません。
再びリードされたオーステンデは、前がかりになるゲントの攻撃陣に対し、オーステンデは左CBのゲルションと左WBのサイエフの間のスペースを徹底的に狙ってきます。常に高い位置を取り続けるサイエフへの対応を強いられ、5バックにも可変しつつも、前半から激しい上下動で攻撃にアクセントをつけるヴァンデンドリーシュと、オーステンデのキーパーソンで、中央のベリエが右サイドへ流れ、右サイドに人数を掛けて、一点集中攻撃を仕掛けます。
65分、オーステンデがカウンターから、タッチライン際を走るヴァンデンドリーシュにパス。ヴァンデンドリーシュがペナルティエリアへ斜めへ強いスルーパスを送ると、これをゲルションがスライディングでブロック。しかし、こぼれ球はカリニッチの手前に落下し、そこに詰めていたマルシッチが頭で押し込んでオーステンデが同点に追いつきます。
更に71分、ハーフウェイライン付近でボールを奪ったオーステンデのシアニが、左サイドから中央に流れたマルシッチへパス。マルシッチが斜めに横切るドリブルでゲルションを躱してから、右サイドに流れていたベリエへパス。ベリエがミトロヴィッチのスライディングを透かし、落ち着いて左足でゴール左上隅を狙ったシュートで、オーステンデが逆転に成功します。
更に勢いが止まらないオーステンデは、79分にコーナーキックのこぼれ球をベリエがシュート。そのこぼれ球をロゼフナルが今季2点目のゴールで差を2点差に広げます。
その後、ゲントはレナト・ネトのサイドチェンジからサイエフが左サイドをエグってからクロス。ニアサイドのスペースに飛び込んできた久保裕也が入り込み、ゲントが1点差に迫ります。
ゲントは追いつくべく86分にペルベを投入、なかなか決定機を作れず、アディショナルタイムにはカリニッチが攻撃参加し、セットプレーからのゴールを狙うものの、最後の久保のシュートは枠を捉えきることができず試合は終了。オーステンデが4-3で勝利しています。
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