第24節 KAA Gent – Club Brugge / 久保裕也のFKでクルブ撃破

2017-01-31

スイスのヤングボーイズから、日本代表FW久保裕也を獲得したゲントが、日曜日にクラブ・ブルッヘ(以下クルブ)とのフランデレンダービーに挑みました。

スターティングメンバー

ハイライト

ショートハイライト(3:27)

ロングハイライト(10:41)

高い位置からボールを奪いに来るクルブ

12試合負け無しの首位クルブに、年明けから2試合無失点のゲントが対戦。ゲントは主力のMFダニイェル・ミリチェヴィッチ、MFブレヒト・デヤーゲレが体調不良で欠場。スターティングメンバーは、今冬に獲得した、GKカリニッチ、DFジゴ、MFビルゲル・ヴェルストラーテ、カル、FW久保裕也と5人起用。アフリカネーションズカップから戻ってきたFWクリバリーがスタメンに復帰しています。対するクルブは、今冬からの新加入はコロンビア代表DFエリベルトン・パラシオスが入りました。クルブのキャプテン、MFティミー・シモンスは、この試合で公式戦1000試合目になります。

ボールポゼッションを高め、ワイドに開いたサイドアタッカーを軸に攻めていくゲントに対し、3トップを中心に前線から激しくプレスをかけて、サイドからショートカウンターを狙っていくクルブの構図。急造メンバーで挑むゲントに対し、前半はクルブの方が機能し、高い位置からのボール奪取から、素早く攻撃を仕掛けていました。特にダブルボランチへのプレスは的確で、ボールの配給役のMFビルゲル・ヴェルストラーテのところで幾度もボールを奪取していました。

クルブがペースを握るものの、両翼のエスキエルドとラファエロフを上手く外へ逃していたゲント。しかし、バイタルエリアのケアが甘く、中央のヴォセン、ヴァナーケンに狙われ、シュートを放たれます。201cmの長身GKロヴレ・カリニッチが奮闘。特に42分には、ヴォセン、ラファエロフの波状攻撃を受けるが、大柄な身体を活かしブロックし、ゴールを許しません。

対するゲントの攻撃は、長短のパスで展開しながら、サイドのモーゼズ・サイモン、サミュエル・カルーの仕掛けや、クリバリーのポストプレーから攻撃を展開します。33分には、カルーの突破から得たフリーキックを、ヴェルストラーテのキックに、クルブDFエンゲルスがあわやオウンゴールのボールを、クルブのGKビュテルがブロック、更にこぼれ球をゲントMFレナト・ネトが狙うが、再びビュテルが阻みます。

突破から数多くのセットプレーを得たゲントだが、この日のキッカーのヴェルストラーテは不調で、ミスキックが目立ちます。前半はややクルブペースながら、両チームとも決定機を演出し、互角の展開を演じます。

デビュー戦で鮮やかなFKを決める久保裕也

後半はゲントは選手を交代。攻守で不調のヴェルストラーテに代えて、188cmのナイジェリア人MFアンダーソン・エシティを投入します。この交代により、チームが落ち着いたゲント。後半になってもプレスの厳しさが光るクルブだが、フィジカルの強いエシティの投入により、簡単にボールが奪われなくなります。左右に展開し、ゲントがチャンスを演出し、後半は大きく持ち直します。

52分にサイモンの突破からファールを奪ったゲント。キッカーを務めていたヴェルストラーテが下がったゲントは、新加入のFW久保裕也がキッカーを努めます。久保裕也が蹴ったフリーキックは壁の横を通り抜けて、ニアサイドに突き刺さり、ゲントが先制点。期待の新加入、久保のゴールでゲントが先制します。

先制後はクルブのプレスの強度が落ち、次第にゲントがボールを持てるようになります。見かねたクルブのプロドーム監督は、59分にラファエロフを代えて、FWディアビを投入、更に71分にはヴォセンに代えて、FWウェズレイを投入します。フィジカルにモノを言わせる攻撃で、クルブが流れを再び引き寄せようとするも、プレスはゲントに上手く躱されます。

72分に久保に代えマトン、84分にカルに代えフォケを投入し、攻撃陣をフレッシュなメンバーに入れ替えます。クルブの決定機もカリニッチがビッグセーブを連発し、チームは1点を守ると、試合終了間際の94分に、スルーパスから抜け出したFWカリドゥ・クリバリーが、相手GKとの1対1を制して、ゲントが2点目。試合はそのまま終了し、ゲントが2-0で勝利しています。

今後に期待が掛かるゲントの新加入勢

ここで負けると、プレーオフ進出も危うくなるゲント。しかし、終わってみれば新加入勢の活躍により、2-0で勝利。数々のピンチを防いだGKカリニッチ、見事な先制フリーキックを決めたFW久保裕也を始めに、後半戦に向けて、楽しみな戦力が入ってきたと感じました。

クラブ最高額の移籍金で加入した久保裕也は、前半こそ、プレーの判断に遅れが出て、チャンスをフイにするシーンがあったり、フィジカルで押しつぶされたりもしたが、豊富な運動量と出足の鋭さでチャンスを演出。約3ヶ月ぶりの実戦で、しかもダービーでのデビュー戦になったが、ブランクも気負いもなく、すでに何ヶ月も前からプレーしているように奮っていました。

先制点になったフリーキックは、報道によると、キャプテンのナナ・アサレの指名によるものですが、ベルギーリーグ屈指のフリーキッカー、ダニイェル・ミリチェヴィッチの欠場、ヴェルストラーテの不調など、本来FKを務める選手のアクシデントから巡ってきたチャンスでした。フリーキックでのゴールそのものは、プロキャリアとしては片手で数える程度で、非常に珍しいとのことですが、今後大きな武器になっていくかもしれません。

他の新加入は、鬼神のごとく、201cmの恵まれた体格を活かして防ぎ続けたGKカリニッチ、前半は固さが見られた後半はほぼパーフェクトのDFジゴ(コルトライクから新加入)、右サイドから果敢なドリブル突破でチャンスを多く演出したMFサミュエル・カルなど、好パフォーマンスを見せていました。

ゲントの次の試合は、2月5日の18:00(日本時間26:00)、アウェーのレーゲンボークススタディオンで、3位のズルテ・ワレヘムとの対戦。クルブは同日の14:30(日本時間22:30)に、ホームで4位シャルルロワと対戦です。

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